深くて研磨性の高い、固結した岩盤を貫通する掘削用途には、Matrix Body PDCドリルビットが耐久性と寿命において業界標準となっています。根本的な違いは、その構造にあります。ビット面とブレードは、タングステンカーバイド粉末複合材で形成されており、高温高圧プロセスで結合金属が浸透しています。これにより、非常に硬く、耐浸食性に優れた材料が得られ、最も過酷な坑井内条件に本質的に適しています。
Matrix Bodyの最大の利点は、耐摩耗性と耐浸食性に優れていることです。砂質、石英質、またはチャート質の地層では、ドリル泥がスチールビットの本体材料を急速に浸食します。Matrix材料は、タングステンカーバイド粒子が高濃度であるため、この腐食性摩耗に対して指数関数的に優れています。この耐性により、ビットは元の切削構造とゲージ直径をより長い期間維持することができ、ビットの有効寿命を劇的に延ばし、穴からの高コストなトリップの数を減らすことができます。トリップ時間が全体の井戸コストの主要な要素である深井戸掘削では、この持続的な性能は非常に貴重です。
もう一つの重要な強みは、Matrix材料の熱安定性です。PDCカッター自体は過度の熱に敏感ですが、周囲のMatrix材料はスチールよりも高温に耐えます。これは、摩耗がビットと岩石の界面で大きな熱を発生させるため、特に重要です。Matrix Bodyは、カッターの安定した、より涼しい環境を維持するのに役立ち、ダイヤモンドカッターの故障につながる熱劣化を防ぎます。これにより、ビットは、過酷な用途において、高いウェイトオンビット(WOB)でも高いROPを維持できます。
鋳造プロセスは、スチールビットの機械加工よりも幾何学的自由度が低いですが、より高いカッター濃度とより堅牢なブレード設計を可能にします。Matrix Bodyの硬くモノリシックな性質は、PDCカッターに非常に安定した基盤を提供し、カッターは本体に直接ろう付けされます。この密接で安全な取り付けは、カッターの損失のリスクを最小限に抑えます。これは、硬い岩盤や、力が予測不能な互層地層での掘削における大きな懸念事項です。Matrix Bodyビットを選択することは、拡張リーチ掘削(ERD)および最も硬く、最も研磨性の高い区間を掘削するための究極のツールを選択することであり、絶対的な耐久性と非生産時間(NPT)の削減が主な目的です。その初期費用は、その優れた掘削量と、困難な環境におけるフットあたりの大幅な低コストによってバランスが取れています。

